作れぬならば

ワイヤーオートマタ、ダンボールオートマタ、木工オートマタ、その他工作関係の作り方を紹介するブログ。最近は楽曲制作をやってみています。

『摩訶不思議図鑑 動くおもちゃ・オートマタ 西田明夫の世界』の感想

 

あるオートマタ作家の方が「これからオートマタを作ってみようという方にオススメ」と、この本を紹介していたので購入してみました。

 

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摩訶不思議図鑑 動くおもちゃ・オートマタ 西田明夫の世界

 

 

木製のオートマタの解説本です(オートマタおもちゃは基本的に木製です)。

西田明夫さんの作品を用いての構造解説になります。

作品の説明や必要なパーツ、配置と組み合わせが図で説明されていて非常にわかりやすい本。

 

ただ、個人的には作品の解説ではなく、

「こう動かしたい時はこういう仕組みを使うと良い」

もしくは

「こんな仕組みがあるよ」

みたいな、仕組みありきの解説を期待していただけに少し残念でしたが(そういう解説も多少はありました)、まさしくその通りで「動く仕組みを作るだけではオートマタには成りえません」というような事が書いてありました。

 

『いや、でもまずは仕組みを知りたいねん

 

 

 

そもそも自分が作っているのはワイヤーメインのオートマタなので、木製の解説だとしっくりきていないだけかもしれません。

 

なのでとりあえず、この本の中で一番簡単そうな「スキーおじさん」を真似して作ってみることにしました。

 

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こんなのです。

紐を引くことで滑走しクロカンスキーをしているように見えるオートマタ。

 

ちなみに私は、木材ではなくダンボールで、かなり勝手な解釈を交えて作ってます。

 

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まずは人間だけ作成。

 

本来、足の取手は前に付く設計なのですが、今回の制作だと位置的に良くない気がしたので後ろに付けました。

正直この時点ではかなり良い出来です。

作ってみて、なんとなく構造も理解できてきました。

 

 

そこから板を履かせ、ストックを持たせ…

 

 

そして完成

 

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ズーーーン……。

 

なんだかめちゃくちゃ落ち込んだスキーおじさんができあがりました。

吊ってるみたい…。

 

下の紐を交互に引くことで、右手左足、左手右足がそれぞれ前にでる仕組み。

2本とも引くと両手足が前に出るので推進滑走ができます(仕組み上は…)。

 

 

まずは、片方だけ引く。

 

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…なんとか、左手右足が前に出てます。

でも支えのワイヤーが重さにつられて若干反ってしまっている。

これは下手な人のスキーみたいですね。転びそう。

 

 

そして今度は2本とも引いてみる。

 

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重さにつられて反り返りました。

完全に『転んだ瞬間に撮られた一枚』です。

 

 

その他にも、ストックが引っかかるわ、反対の手がつられて動くわ、とてつもなくグダグダな出来になりましたが、作ってみてようやく仕組みがわかりました。面白い。

蹴って進むスキーなので、やっぱり足の取手は前に付けたほうが良い!

 

 

ちなみにこれは一番簡単そうなやつだったので、この本にはもっと複雑だったり面白い動きをする作品も多数載ってます。

パーツ1つ1つの台紙も載っているので木製オートマタに興味がある方は是非!

 

 

この本で、私の作るワイヤーオートマタの新しい世界が開けるかは……まだわかりませんが、普通のオートマタ製作入門としてとても参考になる一冊です。

 

摩訶不思議図鑑 からくりおもちゃ・オートマタ西田明夫木工細工の世界 [ 西田明夫 ]

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